忍者ブログ

書斎本舗の資料室

「私は利休 早川光/連打一人/木村宗慎」集英社 2012-2013


 ジャンル:コミック
    定価:562円(4巻のみ648円)

■茶道と転生がテーマの漫画
茶道を習いたいと思った人は一体
どのような理由からなのか。また、
その稽古を通じて何を目指している
のか。
それらの人々、一人ひとりの動機を
細かく探れば、実際のところ
十人十色になるような気がします。

それはつまり、茶道をテーマとした
漫画や映画といった創作物を創る際は
その一人ひとりの世界観次第で、
どんなパターンの話にでもなりうる、
ということではないでしょうか?

まだまだ茶道をテーマにした創作物
はこちらのコミックを含めても、
指折り数える程しかないと思いますが、
テーマの広がりの可能性
は相当
広いような気がします。


茶の心、茶に群がった群像、茶の花
懐石・茶菓、茶室の建築、茶業、
茶と教育、うまい茶の淹れ方等、
もっと多くの茶に関するコミックが
もしあれば、全て読んでみたいです。
店主は茶道を習っておりませんが、
なかなかの数寄者かもしれません。

さて、こちらのテーマですが、もう
題名通りです。茶道と言えばこの人。
千利休について詳しく知ることが
できるコミックでした。

「千利休が今にありせば。」
そんなテーマがにわかに展開して、
織田信長や高山右近、松永久秀など
果てはポンプ会社を興した昭和の
茶人っぽい風貌の宗匠まで転生?
してきます。
※誰?ってあのおぼっちゃまくん
 の父親みたいに立派なあごひげ
 の爺さんです。

後半は話を完結させるために強引な
展開ですが、まあご愛嬌ということで。



■茶がテーマの他の漫画
コロナ禍が相当長引いたことで、
茶の湯という社交趣味も一層廃れた
と聞きます。銀座にあるデパートを
見ても、茶道具の売り場は、、外国人
向けにせっせとそれらしい土産品を
売ってることがあっても、国内顧客
向けの本格的なの見ませんね。

そんな茶道具が低迷、下落の時代
だからこそ、もし茶碗などを愛でる
ことができる若い世代の方がいれば、
和の文化を継承できる貴重な
役割を得ていると自覚して良いかと
思います。

茶のマンガとしては他にも
「マンガ茶の湯入門 さとうたかし
/千葉猷道」平凡社 1988年 あたりは
オーソドックスな内容で不朽の名作だ
と思います。



■(ついでのお話)CUZEN抹茶
ところで最近買ったこの抹茶マシン。
一家に一台あってよろしいすばらしい
出来栄えです。
専用の碾茶が定期便になるサブスクと
なっていますが、満足度は高いです。
1人で飲むときはこのマシンで十分
楽しめますよ。



https://jp.cuzenmatcha.com/


■“眼の天才 千利休
           のほうず
侘び、とは野放図な豊かさに
対する、
眼の下剋上でした。

~「私は利休 4」最終回Colum 利休の侘び より~
PR

コメント

書斎本舗の資料室とは?

大人のための、遊び心ある書斎と書棚づくりを応援する 『書斎本舗(しょさいほんぽ))』です。 当店では主に、90年代の名作ゲームに関する攻略本を ヤフオクで取り扱っています。

HN:
店主
性別:
非公開

こちらブログでは、店主が過去に出会った本について備忘の為、 記録していくことにしました。 基本的に単なる書評です。 が、特に攻略本類のみは 『流通度』と『攻略本気度』という指標値を入れてみました。 中古攻略本の購入検討時には参考にして下さい。

ブログ内検索