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書斎本舗の資料室

「マンガ日本の古典 三河物語 安彦良和」中央公論社 1995


   ジャンル:コミック
   定  価:1,300円

■日本の古典
日本の古典をマンガ化したものを
見掛ける機会は多いですが、
だいたいは、題材となる古典も
超有名どころに限られがちです。

物語で言えば、竹取、源氏、落窪、
平家、とかおそらくマンガ化される
のはそういった超有名作品ばかりで
しょう。

そんななか、古典マンガコーナーに
混じって陳列されていたこの本。

名を「三河(みかわ)物語」といい
ます。

そんな古典あったかな?

・・・三河と言えば徳川家康の立身伝か?

それとも、もしかすると「サザエさん

のスピンアウト作品で、ときどき出て
くる近所の酒屋・ミカワ屋さんが
主人公の物語か・・・

いやいや、それはないよな。

など、ぶつくさ考えつつ、表紙にある
“安彦
という漫画家のお名前も、どこか
で見たように思え、興味深かったので
購入しました。

■機動戦士ガンダムと戦艦ヤマト
読み進めながら、この漫画家がガンダム
やヤマトを手掛けた著名人であることを
思い出しました。

物語の中に登場する敵役・本多正信、正純
親子の容姿からは、機動戦士ガンダムに
登場するザビ家(デギン、ギレン親子)
を彷彿とさせます。

本多正信


本多正純

或いは、物語の主役“彦左衛門”や“太助”の
名前から、戦艦ヤマトとのつながりを
見出す人もいるかと思います。

■本について
さて、結局何の話かというと、江戸初期の
旗本 大久保彦左衛門の自伝です。

「~忍従を重ね重ねして年をとった硬骨漢
の特有のひねくれ(あとがきより引用)」
が原典の要素みたいですが、このマンガ家
の手にかかると、何とも親しみが持てる
御仁に変わるものです。

近いところだとガンダムの映画ジ・オリジン
に登場するジンバ・ラル(ランバラルの父。
声優:茶風林)の雰囲気でしょうか。
漫画を読むときは、このアフレコで脳内
イメージするのがおすすめです。

■評
個人的には、物語の幕の引き方に爽快感を
感じました。読後感が良いコミックだと
思います。


御旗の恥は

(ぬし)の恥であろう!!

~マンガ日本の古典「三河物語」安彦良和 ~

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